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1/43 EBBRO Honda CIVIC TypeR(FD2) お久しぶりのミニカーコーナー更新です。 随分ネタも溜まって来たので更新再開です。 今回はHondaの市販スポーツ車であるCIVIC TypeRです。 FD2型CIVIC TypeRは、2007年3月から2010年8月までの3年5ヶ月の間生産されました。 ”TypeR”はホンダ車のスポーツグレードで、 「サーキットまで自走でき、レーシング走行を行って そのまま家に帰ることができる」という、レーシングカーとロードカーの乖離が まだそれほど大きくない、古き良き時代のスポーツカーと同様のコンセプトで作られました。 その為、走行性能に関係の無い装備は一切外され、 逆に走行性能に寄与する改良は大胆に行われています。 HondaのTypeRシリーズは、92年12月にNSXで設定されてから、 このCIVICの生産が終わるまでの約17年半続き、 90年代の「Hondaスポーツ」を象徴する位置付けでありました。 (途中、NA1 NSX-R生産終了からDC2 INTEGRA-R発売までの期間や、 DC5 INTEGRA-R生産終了からFD2 CIVIC-R登場までの数ヶ月の欠落期間はあった。) 国内のタイプRシリーズはNSX、INTEGRA、CIVICに設定され、 NSX、INTEGRAは各2世代、CIVICでは3世代のモデルに存在した。 (欧州では1世代のみAccordにも設定があり、3ドアCIVICに2世代の設定があった) |
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フロントマスク グリルはすべてメッシュタイプ。 バンパー左右の穴はダミーの車が多いが、タイプRではブレーキ冷却用となっている。 涙目のライトの形状は国内向けのみで、アメリカ仕様のシビックはストレートな形状。 FD2型タイプRは、EK9、EP3(英国から輸入)と続くCIVIC TypeRの3代目のモデルで、 インテグラRと統合された形でシビックの4ドアセダンをベースに設定された。 同世代の兄弟車である英国生産の3ドア 「CIVIC TypeR EURO」(FN2型)は 2009年に2010台、2010年に1500台が限定で輸入販売された。 このFD2型は「最後の国内タイプR」であり、 またFD型シビック自体も「最後の国内シビック」となるようだ。 (ガソリン車の国内向けシビックの生産は終了し、ハイブリッドも2010年末に終了の見込み) わずかに残された前述のTypeR Euroも限定輸入で、日本におけるシビックブランドは風前の灯である。 F1から去り、NSX、S2000、INTEGRAも生産終了。 最後に残されたCIVIC TypeRも終了し、Hondaの国内四輪ラインナップで 普通に買えるスポーツモデルはハイブリッドのCR-Zのみになってしまった。 |
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タイヤ径は18インチで、ブレーキディスクもめいっぱいの大きさ。 キャリパーはブレンボ製で、強力なブレーキだ。 20年程前に一番最初に乗ったCIVICは14インチタイヤでしたが… エンジンも2.0Lですし、時代の流れとは言え、CIVICはもはやアコードクラスですね。 2000年以降のインテグラやシビックの「2世代目タイプR」は、ユーザーニーズに応え、 快適装備の追加や、サスセッティングもややソフト寄りであったが、 最後の世代となったこのFD2型では原点回帰のハードセッティングとした。 特にサスペンションのセッティングに顕著に表れており、初代NSX-R同等かそれ以上の、 硬質なセッティングとなっており、快適性は皆無。 サーキットまで移動できればいいんでしょと言わんばかりの硬さだ。 4ドアセダンの皮を被っているが、世界のスポーツカーを見渡しても FD2程のスパルタンなマシンはそうない。 一般公道で使用するにはそれなりの覚悟が必要だ。 |
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無限RR M-TEC初のコンプリートカーとして、Honda CIVICTypeRをベースに、 限定300台、477万円で発売されたのが「MUGEN RR」だ。 元々ラインオフ状態でサーキットベストに設定されているFD2型TypeRだが、 世界企業であるHondaと、チューニングパーツメーカーとしてのM-TECでは立ち位置が異なる。 耐久性やコストをM-TEC流の考え方に改め、M-TECが作り直した TypeRを超えるTypeRが、MUGEN RRだ。 |
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フロントマスク バンパー、グリル、ボンネットは専用品。 いずれもドライカーボン製で軽量高剛性。 シートも専用品で、エブロのモデルでも再現されている。 エンジン関連はカム、ECU制御、吸気/排気系が専用品 排気量は2.0Lのままで、ベース車に対し+15ps/+0.3kg・mである240ps/22.2kg・mを達成した。 専用チューンのサスペンションと相まって、筑波サーキットでTypeR比-1秒の実力を持つ。 |
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サイドビュー 一見して同じに見えるサイドシルガーニッシュ、リアウィング、リアバンパーも専用品。 外装関連の変更は速さには直結しないが、プレミアムカーとしての差別化も重要だ。 カラーはベースのTypeRには存在しない、Honda車専用の「ミラノレッド」をRR専用色とした。 |
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脚周り ホイールは無限の市販品でリム幅は7.5J→8.0Jに拡大。 タイヤはTypeRのBSポテンザRE070をベースに カーカスのチューニングをリファインした専用品。 ブレーキキャリパーは標準と同じブレンボのままだが、 専用ディスクローターとステンメッシュホースに変更されている。 サスペンションは5段階の減衰調整機能付きで TypeRよりもしなやかな設定となっている。 |
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リアビュー比較 TypeRのテールレンズはマイナーチェンジ前の初期型の○タイプを再現 RRにはバンパー下部にF1イメージのLEDが装着される。 またマフラーは2本出し仕様で、排気流量アップに貢献しているが、 反面重量が増加しており、トータルでどちらが良いかは微妙な所だ。 性能よりも見た目重視の変更の意味が大きいだろうか。 |
<モデルカーについて> エブロのモデルは正確に特徴を掴んでいると思います。 細かいディチィールも良好。 気が付いたのはRRの革巻きシフトノブが、TypeRと同じ金属塗装がされていた事や、 TypeRのテールレンズがレッドでなくオレンジ塗装になっていた事位かな。 細かい間違いなので、許容範囲です。 <Hondaについて> 元々モータースポーツ活動に最も熱心であったHondaでしたが、 現在の国内四輪モータースポーツ活動はSuperGTとフォーミュラニッポンのみで、 スポーツ車もCR-Zのみという寂しい状況です。 自動車が特別なものでは無くなり、スピードへの憧れは過去のものになりました。 燃費の良さや快適さが自動車への第一要件になり、 そもそも自動車は持たない、興味が無いという層も珍しくありません。 それでもやはり、夢は少し残しておいて欲しいです。 スポーツカーに乗るのがグランツーリスモの中だけじゃ寂しいじゃないですか。 |