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1/43 EBBRO AUTOZAM AZ-1

1992年にオートザム(マツダの販売チャンネル・・・現在は消滅)より放たれた
前代未聞の「660ccスーパーカー」がAZ-1だ。
ミッドシップ2シーター、ガルウィング、ターボエンジンなど
スポーツカーの要素を軽枠に詰め込んだ。

そのあまりにもマニアックな成り立ちから販売数も極少数で、
中古車市場では未だに新車の価格に近い相場が形成されている。
なおスズキのOEMで姉妹車の「キャラ」も存在するがこちらは更に販売数が少ない。
低い位置にセットされたバケットシートはホールド性に乏しく造りも粗雑。
エアコンパネルは縦置きで、内装関連はやっつけ仕事もいいところだ。
AZ-1といえばこれ

この車の魅力の80%くらいはこのガルウィングにあると言える。
クイックなハンドリングが魅力的だが、反面スタビリティには乏しく
中古市場では事故車がかなり多い。

同時期に販売されていたBEATやCappuccinoに比べると
完成度は一番低いがその分マニアにはたまらない魅力を持つのもAZ-1の特徴だ。
1/43 EBBRO SUZUKI Cappuccino

AZ-1、BEATがミッドシップレイアウトエンジンなのに対し
CappuccinoはFRレイアウトを採用。
古典的なロングノーズ、ショートデッキなスタイルはCappuccinoの魅力だ。
アルミ製のフロントボンネットは複雑な形状でこれまたスポーツカーの色気がある。

エンジンはアルトワークス譲りのK6Aユニットで、
ターボにより軽の自主規制目一杯の64psを発生する強心臓だ。
なおこのエンジンはAZ-1にも採用された。
リアビュー

3車の中でいちばん丸っこいお尻。
これはもう個人的な好みなんですが私はこの丸っこさが駄目なんだなぁ・・・
ここさえ良ければスタイルは完璧なんですけどね。
回転計を中央に据えた3眼メーター。
黒で統一されたコクピットはこれまたスポーツカー的で心得ている。
この車をデザインした人は頑ななまでに古典期的スポーツカーの文法を踏襲したのだろう。
1/43 EBBRO HONDA BEAT

一度紹介していますが、この機会におさらい。
3車の中では唯一NA(自然吸気)エンジンを持つのがビートの特徴。
出力は同じ64psだが一番トルクが細いのは仕方が無い。
しかしながら実際のドライビングが一番気持ちいいのは間違いなくビートだ。

8500rpmからレッドゾーン、レブリミットは9200rpmという
超高回転型のMTRECエンジンは回せば回すほどパワーが湧きあがる特性。
幌を開け放ってシフトダウンすれば気分はF1ドライバーだ。
ホンダS600をモチーフにしたテールレンズがかっこいい。
幌を閉めた状態でもスタイルが良いのがビートの特徴。
この顔が猫っぽいと思うのは私だけでしょうか。

AZ-1のファニーさやCappuccinoのかっこよさはありませんが
一番愛嬌のあるフロントマスクです。
もう2度と出る事が無いきら星のようなスポーツカー達。

ミッドシップ、ガルウィング、3連スロットル、ターボ・・・
80年代後半から90年代前半はただひたすらにクルマの可能性が追求できた時代でした。

しかし21世紀を迎えた現在、時代は「安全、環境、快適さ」を求めています。
世の中のクルマはミニバンかコンパクトカーが主流です。
各メーカーのラインナップを見てもスポーツカーは絶滅寸前・・・

でもクルマ好きがいる限り、またいつの日か
このABCを超える面白いクルマが出る事を祈っています。


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