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Kyosho 1/64
HONDA NSX NA1 1990


<実車の簡単な解説>

年式:1990-1997年
排気量:3000cc
公称最大出力:280/265ps(MT/AT)
車輌重量:1350/1390kg(MT/AT)
駆動方式:MR


日本車初のスーパースポーツカー「NSX」が誕生したのは1990年9月
先進的な思想でデザインされたこのクルマが後世のスーパースポーツ群に
与えた影響は計り知れない。

NSX登場までの欧州スーパーカーといえば非現実的なカタログ最高速ばかりを競うもので、
色々な意味でとても扱い辛いものであった。
これらを販売する欧州メーカーは殆どがバックヤードビルダーレベルであり
自動車としてみた場合の完成度は低いと言わざるを得ない。

量産車メーカーであるHondaが提案した新しいスポーツカーは
従来の「クルマが主役でドライバーは脇役」という概念を覆し、
ドライバーがクルマの性能を容易に引き出せるようにデザインされた。

F-16戦闘機のキャノピーをイメージしたというウィンドウデザインは、
この手のスポーツカーでは例外的に視界が良い。
ステアリングやシートも調整範囲が広く、しかも無段階で微調整可。
自然なペダルレイアウトと相まって理想的なドライビングポジションを構築できる。

従来のスーパーカーでは、
狭い視界、独特のストレートアームを強要するドラポジ、
大きく張り出したタイヤハウスを避けて設置された不自然なペダル位置などが
当たり前であった。

また当時の本格的スポーツカーには珍しくトランスミッションにはATの設定もあり、
更にはEPS(電動パワーステアリング)も用意された。
エンジン制御ではTCS(トラクションコントロール)も装備され、
大パワーMRにおけるドライビングの敷居を下げている。

これらの装備は今日のスーパーカーでは標準となっている事からも
NSXの提案したコンセプトの正しさが証明されている。

Kyosho 1/64
HONDA NSX-R NA1 1992


<実車の簡単な解説>

年式:1992-1995年
排気量:3000cc
公称最大出力:280ps
車輌重量:1230kg
駆動方式:MR

90年代のホンダスポーツの象徴とも言える一連の「TypeR」シリーズの
始祖であり頂点に位置するのがNA1型NSX-R(タイプR)である。

快適装備を一切排除し、バンパービームやサイドビームすらアルミ化。
跳ね石から車体下部を守るアンダーコートすら無くした、
減量ボクサーのような執念の軽量化により元々軽量なNSXから更に-120kgを削り取った。
フロントビュー
2001年までのモデルはリトラクタブルライトを採用。
重量、ライトオン時の空力など性能面では不利だが
スーパーカー世代には外せないポイントでもある。

標準仕様との外観での識別点は微小。
フロントノーズの紅いHマークが最大のポイント。
但し現実には多くの標準仕様のオーナーがR専用エンブレムに交換しており
あまり見分けるポイントとはならないようだ。

京商のモデルでもしっかり再現されている。
リアビュー
メッシュ状のメンテナンスリッド越しにエンジンルームを望む。
京商のモデルでも一応再現されているがサイズがサイズだけに
多くを望むのは酷というもの。

テールレンズは一応クリアの別パーツで再現されているが
ターンシグナルランプなどはベタ塗りの塗装。
一年以上前から発売が予告されていながら、
全然出る気配が無くすっかり忘れた頃に発売されました。
メジャーな1/43や1/18と違い、このサイズは取り扱い店が少なく、
発売直後だというのに入手は困難でした。

数件のショップに電話してようやく見つける事ができました。
NSXのミニカーはとにかく種類が多くて集めるのが大変です。
ミニカーコレクションの1/3くらいはNSXな気がしますが、
買ったモデルを忘れている時もあります・・・(^^;)

Kyosho 1/64
HONDA NSX TypeS NA2 1997

<実車の簡単な解説>

年式:1997-2001年
排気量:3200cc
公称最大出力:280ps
車輌重量:1320kg
駆動方式:MR



90年の標準型NSXに続き、92年にはサーキット専用のTypeR
95年にはオープンエアーのTypeTと着実にバリエーションを増やしつつあるNSX。
そして97年にデビューしたのが「TypeS」だ。

Rで培った走行性能向上技術を選別して投入。
一般路での日常性と高い走行性能を両立させた。


カーボン製のRECAROシート、チタンノブ、エアバッグレスのMOMOのステアリングの採用、
メンテナンスリッドのメッシュ化、フォグ&TCS&クルコン廃止、低比重SMC樹脂スポイラーなど、
NSX-R直伝の軽量化技術を一部導入することで97年標準仕様に対し45kgの軽量化を果たした。

しかしながら遮音材やアンダーコート、
電動ミラー、集中ドアロック、電動トランクオープナーなどは残され
エアコン、オーディオも装備されており最低限の快適性は犠牲にしていない。
また注文装備でエアバッグやTCS、EPSを追加装備する事も出来た。

更に97年以降のMTモデルではエンジンの排気量は200ccUP。
エキマニは従来の鋳物からステンレス化され更にサイレンサーなども新型に変更された。
またMTミッションは6速化されクロスレシオと相まって動力性能は向上。

足廻りではTypeS専用チューニングのダンパー&スタビライザーが与えられブレーキも大径化された。
BBSホイールは初期型の星型からメッシュ型に改められ、よりスタイリッシュに変更。
以上のように全域に渡り大幅な改良が加えられた。


これらの改良点は92-95年のTypeRには無いものであり
快適装備を装着しつつも、R比90kg重い車重差を縮めるものだ。

R直結の遺伝子を持つTypeSはNSXシリーズ中のベストバイと評価が高いモデルだ。

Kyosho 1/64
HONDA NSX-R NA2 2002

<実車の簡単な解説>

年式:2002-2005年
排気量:3200cc
公称最大出力:280ps
車輌重量:1320kg
駆動方式:MR

92〜95年の3年間に僅かに生産された後、7年間封印されていたTypeR。
NSXファンの根強い高い人気により01年のフェイスチェンジを機に半年後の02年に復活した。

しかしながらこの時点でNSX自体がデビューから既に12年経過しており、
数年毎のテコ入れを持ってしても月数台の販売実績であり、もはや風前の灯状態でのデビューであった。
先代同様、国内向け専用モデルであるが、生産終了までの3年間で200台弱が販売され
この間の全NSX中最も売れたグレードとなった。

京商のモデルはハッキリ言って出来はイマイチ。
ホイールはデザインが全然違うし、カラーも実車はシルバーでは無くホワイトのはず。
(注文装備でシルバーやワシグレーメタリックも選択できたが・・・)

特徴的な出目金ライトもなんだかノッペリしてるし。
カーボンボンネットの中央の排気ダクトもベタ塗りで、もう少し網っぽい表現にして欲しかった所。
但し、カーボンウィングのハイマウントストップランプがきちんと再現されていたり、
複雑な形状のフロントバンパーフェイスが再現されているのはマル。

最近はこの価格の半分程度で驚くほど緻密なモデルも出てきているので京商のこのシリーズには
もうひと頑張り欲しいところです。


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