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WESTERN ARMS
BERETTA M92FS PerfectVersion

WAの謳う「パーフェクト」がどの程度のものか見せてもらいましょう。

まず握って気が付くのは重量の増加。
ABSからHW(ヘビーウェイト)樹脂に材料置換を行い105gの重量UP。
HW化により実銃975gに対し960gとほぼ同等となった。
面白いのは灰色のHW樹脂の上にブラックの塗装がされており、
表面はしっとりと落ち着いた佇まい。なかなか手が込んでいる。

刻印も幾つかの変遷を経て,製造国や製造メーカーの
混乱を招かない上でリアルな雰囲気となった。

初期型はこのあたりを全く考慮していなかったので実銃と同じ刻印だったが
WA社が版権や商標について騒ぎ出してからの中期型では
スライド左面の一番目立つ部分が「MADE IN JAPAN BY WESTERN ARMS」
となっており激しく興を削ぐものであった。

現行のパーフェクトバージョン以降は写真の通り「ITALY」となっている。
なお正確には「MADE IN ITALY」とすべきだが実際にイタリア製の製品では
ないので混乱を避け、なおかつリアリティをある程度残す意味で
このような表記に落ち着いたと思われる。
こちらは比較用の最初期型
「MADE IN ITALY」となっている。

なお書体自体は金型で再現されており、その点ではいまいち。
パーフェクトバージョン以降(M9等も)は後加工のスタンプ式の刻印で
質感は非常にリアルだ。

またフレーム側のシリアルナンバーも同様で、しかも初期型は
「WA48698Z」とありあえないナンバー(WESTERN ARMSだから頭がWA?)
となっている。
パーフェクトバージョンの右面

スライド側は本来「BERETTA USA〜」の表記があるはずだが
その部分に「MADE IN JAPAN BY WESTERN ARMS ASGK」の文字が。
まぁ左面に書くよりはマシか。

フレーム側には商標云々の文字が五月蝿いくらい躍っている。

比較用の最初期型の右面

スライドの刻印は実銃通り。
但しフレームのトリガーガード上部の検印マークが「WA」となっている。
この点はパーフェクトバージョンの方がリアル。
パーフェクトバージョン、リアサイト

左右2ドットのホワイトとなった。
比較用初期型のリアサイト

ドット以外は差異が無い。
パーフェクトバージョン、マガジン

ガス漏れは皆無のRタイプ。
逆さ撃ちでも生ガスを吹かないN.L.S機構も採用されている。
残念ながら初期型には流用不可(一回の射撃で全ガスを吹いてしまう)
比較用 初期型マガジン

左は社外のノズルガイドを組み込んだもの。
新旧はサイズこそ同じだが基本構造から見直され、
金型も全く違う。
エアガンとしての実射性能
スライドの動きはシャープだが、やはりHW化による
重量増加が効いているのか、初期型に比べるとやや軽快感に欠ける。
パワーもそこそこでソツのない造りと言える。

命中精度は非常に高く、HOPを効かせない状態では
ダブルハンド保持、3mで3×2.5cmに集弾する。

外観
HWの重量感、マットフィニッシュの質感はとても良い。
刻印の書体も実銃の雰囲気に近く、好感が持てる。

但し、相変わらずブリーチやインジケータが固定されており
実銃とは微妙にラインが異なるグリップなどは改善されていない。
このあたりは大幅な金型改修が必要となり、新規設計に近くなって
しまう為仕方ない部分ではあるのだろうが、
「パーフェクト」の名前を冠するには少々物足りない。

総評
新型シリンダー等の内部メカの変更、外観のグレードアップ、
マガジンの全面改修など、ほぼ全域に渡って小変更が施された
「最高のWA製M92FS」であると言える。
それはあくまで「WA製としては」という但し書き付きではあるが。

定価20475円と高価な銃であるが性能、外観、撃ち味など
価格分の質感はある。
あとは現在のクオリティで、真の「パーフェクトBERETTA」を
作り直して欲しいと願うばかりである。


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